第0章. コンピューターは計算機である。

CPUは、コンピューターを知らない人にとっては非常に複雑な単語です。何かの略語なので、その何かを知る由もない一般人には、名前だけでその意味や役割を推測することは不可能です。

C: コンピューターの中心部で (Central)
P: 骨身を削って処理する (Processing)
U: チーム (Unit)

コンピューターはものすごく速い計算機です。
しかも、保存機能がある計算機です。
保存機能もあって計算もものすごく速い上に、単純な数字ではなく、華やかな色や形、そして音で結果を見せてくれる計算機です。
ゆっくりとした手や足の動きではなく、回路に沿ってものすごく速く動く、ごく小さな電気の粒を使って計算する、超高速計算機です。
電気の粒があまりに速く動くため、摩擦熱が発生しやすく、時間とともに老朽化もする計算機です。
用途に合った特別な計算機を自分で作って保存し、呼び出すことが可能な、柔軟な計算機です。

そして...速度が非常に速い、電気という特性をもう一度利用して、遠くにいる人と一瞬でコミュニケーションを取らせてくれる、親切で有能な計算機です。

日常的な言葉で解きほぐしたコンピューターに関するこの短い描写には、実はコンピューターを理解するために必要なほぼすべての基本概念が含まれています。

このCPUの章では、最初の文章「コンピューターはものすごく速い計算機だ」に該当する、計算機としてのコンピューターを扱います。